ABOUT HICTA

　北海道経済は引き続き厳しい国際情勢が続く中、エネルギー価格や物価の高騰、原材料のひっ迫や人手不足の問題、円安や海外経済の停滞も相まって、先行き不透明な状況にありますが、新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、入国制限の緩和などにより個人消費やインバウンド需要が回復するなど、持ち直しの動きが見られます。また、ラピダス社を中核とした半導体拠点の整備や日本最大級のデーターセンターの立地、洋上風力等の再生可能エネルギーの導入拡大などGX投資が見込まれ、大きなチャンスが生まれています。

　一方、北海道のIT産業は、当協会が取りまとめている北海道IT産業実態調査「北海道ITレポート2023」によると、道内IT産業の2022年度売上高が5,329億円と売上を伸ばしており、さらに2023年度には5,533億円と推計されるなど、デジタル化、DXが進展する中、着実に増加しております。

　今年度はこのような事業環境に対応するとともに、増加している会員企業のニーズを踏まえ、『Grow Together』をテーマに「新規加入会員がメリットを実感できる取組を行う」、「更なる会員拡大を見据え、会員企業の全ての社員まで協会活動の情報を届ける」、「GX・半導体を契機に、100年に1度のチャンスを取りに行く」との大方針のもと、各種事業を実施してまいります。
　具体的には、IT業界が抱える「人材確保・育成」という最大の経営課題を解決するため、学内説明会や合同企業説明会、ビジネスセミナーなどの人材確保・育成事業に取り組むほか、多数の会員が参加するソフトボール大会や地区会などの交流事業、北のITシーズフェアや次世代半導体など新たな市場を見据えた販路拡大支援事業、海外でのビジネスを後押しする海外ビジネス開拓事業、メディアを活用した情報発信の強化などに積極的に取り組んでいくほか、地域社会に貢献する活動を実施していくこととしております。

　当協会は、IT業界に期待される役割を十分認識し、関係支援機関や他の業界団体とも連携を図りつつ、より一層地域に貢献できるよう努力してまいります。
今年度の事業実施にあたり会員企業はもとより、道内外IT企業をはじめ関係行政機関や各大学、経済団体の皆様、金融機関の皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げます。

２０２４年５月
　　⼀般社団法⼈北海道ＩＴ推進協会
　会⻑　 入澤  拓也